フラムFCの本拠地を歩く|クレイヴン・コテージ周辺とテムズ川沿いの街並み【西ロンドン街歩き・後編】

前編でスタンフォード・ブリッジ周辺の見学を終え、次はフラムFCの本拠地クレイヴン・コテージへ向かいます(地区の基本情報については前編をご覧ください)。

目次

  1. スタンフォード・ブリッジからFulhamの街へ
  2. クレイヴン・コテージ周辺
  3. 昼食にフィッシュ&チップス
  4. TLTの総評

1. スタンフォード・ブリッジからFulhamの街へ

クレイヴン・コテージはスタンフォード・ブリッジの南西に位置しており、2つのスタジアム間は直線距離で約2.5km、徒歩では30〜40分ほどです。スタンフォード・ブリッジ正面のFulham Roadをそのまま南西へ進むこともできますが、今回は街路樹の緑が印象的だった、Fulham Roadの南側を走るNew Kings Road経由で向かいました。

Fulham Broadway駅を通り過ぎた後、Fulham Roadから脇道へ入り、Eel Brook Commonという公園を抜けてNew Kings Road側へ向かいます。Eel Brook Commonはロンドンらしい広々とした緑地で、日曜日ということもあり、多くの家族連れが過ごしていました。

Eel Brook Common園内
緑の多いEel Brook Common園内
Eel Brook Commonの遊具スペース
子どもたちのための遊具スペース

New Kings Roadの両脇には住宅や上品な雰囲気の商店、カフェなどが立ち並び、いかにもロンドンの高級住宅街らしい佇まいでした。今回歩いた範囲ではゴミや落書きもほとんど目立たず、人通りも落ち着いており、全体として穏やかな印象を受けました。

New Kings Road
街路樹が立ち並ぶNew Kings Road
赤レンガの住宅
ヨーロッパらしい赤レンガ調の住宅群

そのまま30分ほど歩くと、南北に走るFulham Palace Roadへ近づきます。その手前でUnderground(ロンドンの地下鉄)のシンボルが見えてきました。クレイヴン・コテージの最寄り駅の一つ、Putney Bridge駅です。

そのままFulham Palace Roadへ入り、Hammersmith方面へ北上します。

Putney Bridge駅
Putney Bridge駅入り口

2. クレイヴン・コテージ周辺

Fulham Palace Roadの先にはテムズ川があり、川沿いにはクレイヴン・コテージ方面へ続く遊歩道もあります。ただ今回は景色の変化を楽しむため、Fulham Palace Road側から向かうことにしました。通りを北上すると左手にMoat Gardenという緑道があり、ここからクレイヴン・コテージに隣接するBishops Parkを抜けてスタジアムへ向かいます。Bishops Parkへ向かう途中にはテニスコートなどもあり、日曜日ということもあって多くの人がテニスを楽しんでいました。地域の憩いの場として使われていることが伝わってきます。

Moat Garden
Moat Garden内の緑道
テニスコート
Bishops Parkに向かう道の脇にあるテニスコート

Bishops Parkに入ると、こちらも休日を過ごす人々で賑わっていました。園内には遊具やカフェ、テムズ川沿いの遊歩道などがあり、家族連れや散歩を楽しむ人の姿が目立ちます。クレイヴン・コテージへの案内表示も出ているので、それに従って進みます。そのまま5分ほど歩くと園内の開けた場所に出て、そこからクレイヴン・コテージが目に飛び込んできました。

Bishops Park入り口
Bishops Park入り口
Bishops Park園内
Bishops Park園内。小さなメリーゴーランドのような乗り物もある。
Bishops Park内のカフェ
公園内に併設されたカフェ。住民の憩いの場だ。
テムズ川沿い遊歩道
テムズ川沿いの遊歩道。ここからもクレイヴン・コテージに行くことができる。
広場から見えるクレイヴン・コテージ

クレイヴン・コテージは、スタンフォード・ブリッジやこれまで訪れた他のイングランドのスタジアムと比べても、かなりユニークな造りです。住宅街に面し歴史を感じさせるJohnny Haynes Standと、テムズ川に面して再開発されたRiverside Standでは、まったく異なる雰囲気を見せています。

まずはテムズ川沿いのRiverside Stand側を歩いてみました。こちらには2025年6月にオープンしたFulham Pierという商業施設が併設されており、テムズ川を一望できる造りになっています。飲食店が集まるRiverside Marketもあり、訪問時は多くの一般客で賑わっていました。試合日の動線までは確認できませんでしたが、Fulham Pier内にはスタジアム側へつながる通路のような場所もあり、内部からスタジアムの一部をのぞける造りになっていました。

Fulham Pier入り口
Riverside Market
中に飲食店が立ち並ぶRiverside Market。
クレイヴン・コテッジの様子
Riverside Marketの中から見えるクレイヴン・コテージの様子。
テムズ川
Riverside Marketのテラスから見えるテムズ川の様子。

続いて反対側のJohnny Haynes Standへ向かいます。Johnny Haynes Standは1905年に建設された歴史あるスタンドで、Grade II listed building(英国の指定建造物)に指定されています。現在も特徴的な木製座席が残り、スタジアムの歴史を感じさせる場所の一つです。フラム公式によると、元々はスタジアムに面する通りの名前を取ったThe Stevenage Road Standという名称だったようですが、2005年にフラムの往年の名選手でイングランド代表主将も務めたJohnny Haynes氏の逝去後、彼の功績を称えるために現在のスタンド名へと改名されたようです。

こちらは住宅街に面しており、通りだけを見るとすぐ横にフットボールスタジアムがあるとは思えないほど静かな場所でした。Riverside側ほど人通りは多くありません。スタジアムの建屋の一部が赤レンガ調でできており、住宅地と同化しています。クラブ公式ショップのほか、Johnny Haynes氏の銅像がありますが、スタンフォード・ブリッジと比べると、非試合日にフットボールファンが見て回れる場所はやや少ないという印象でした。

一方で、Riverside側にはFulham Pierのような商業施設があり、クラブファン以外も立ち寄りやすい空間になっています。

Stevenage Road側からみたクレイヴン・コテージ。一目見ただけではフットボールスタジアムがあるようには見えない。
クラブショップ。他にもスタジアムのレセプションなどがこちら側にある。
明日に控えた2026/27シーズン最初の西ロンドンダービー。リヴァプール、レアル・マドリードで活躍したスペイン人のシャビ・アロンソ、アルバロ・アルベロア両監督がそれぞれ西ロンドンの別チームを率いて対峙するのは少し不思議な感じがする。

3. 昼食にフィッシュアンド&チップス

クレイヴン・コテージからの帰り際、まだ昼食を取っていなかったため、Fulham Palace Road沿いにあるFishers (Google Mapsで見る)というフィッシュ&チップス店に立ち寄りました。Googleレビューでも評価が高く、クレイヴン・コテージから徒歩15分ほど、Putney Bridge駅からは徒歩5分ほどの場所にあります。試合前後やスタジアム周辺の街歩きの途中で、サクッと食事を取りたいときには使いやすい立地です。

到着したのは14時過ぎで、店内にはほかに2組ほどしかおらず、すぐに着席できました。店内はこぢんまりとしているものの、おしゃれなカフェのような内装で、テラス席もあります。また、テイクアウト(英国ではTakeawayと呼ぶことが一般的)にも対応しています。フィッシュ&チップス以外にもグリルやバーガーなどのメニューがありましたが、今回は英国ではおなじみのCod(タラ)のフィッシュ&チップスを注文しました。価格は£15.45(2026年8月時点)。ロンドンのフィッシュ&チップス店としては、特別安くも高くもないという印象です。

Fishers
Fishers外観
Fishersの店内
店内の様子

料理は10分ほどで到着しましたが、予想通りすごい量がきました(笑)。食べる量には個人差があるので一概には言えませんが、日本人の感覚だと、一人で食べ切るにはかなりボリュームがあります。人によっては成人男性でも多いと感じるかもしれません。ただ、英国のフィッシュ&チップスとしては特別珍しいサイズではありません。

味の方は、衣がサクサクで中のCodも肉厚。チップスもしっかり揚がっており、おいしく最後まで食べ切ることができました。なお、フィッシュ&チップスではケチャップやマヨネーズが一緒に出てくる店も多いですが、ここでは何も付いてきませんでした。頼めば出してもらえるのかもしれませんが、これ以上重くなるのも怖かったので、あえて頼みませんでした(笑)。

フィッシュ&チップス
Cod(タラ)のフィッシュ&チップス
フィッシュ&チップス2
肉厚のcod。ただ、量は一人分としてはかなり多い。

4. TLTの総評

今回Chelsea / Fulham地区を歩いてみて、このエリアは高級住宅地というだけでなく、公園や緑も多く、気持ちよく街歩きができる地域だという印象を受けました。特に2つのスタジアムの間にあるEel Brook Commonや、街路樹の多いNew Kings Roadは、秋の紅葉シーズンには夏とはまた違った景色を楽しめそうです。

また、スタンフォード・ブリッジとクレイヴン・コテージをそれぞれ非試合日に訪れてみて、前者はよりコアなフットボールファン向け、後者は一般の観光としても立ち寄りやすい場所だという印象を受けました。

前編で紹介したように、スタフォードブリッジ周辺にはクラブの歴史を感じられる場所が多い一方 、クレイヴン・コテージには、スタンフォード・ブリッジのミュージアムやThe Shed Wallのようなファン向け施設・展示は多くありません。その代わり、Riverside側にはFulham Pierという商業施設が併設されており、一般の観光客でも楽しみやすい空間になっています。フラム公式によると、スタジアムツアー参加者はツアー当日、Fulham Pier内のRiverside Marketにある飲食店で10%の割引を受けられます(フラム公式)。Riverside Marketのテラス席からはテムズ川と緑の多い対岸を一望でき、寒い時期を除けば、スタジアムツアーの後に景色を眺めながら軽食を取ったり、一杯楽しんだりするのもよさそうです。

次回はスタジアムツアーや試合日に再訪し、両スタジアムのまた違った表情もお伝えできればと思います。

最終現地確認:2026年8月23日

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